ミミズクと夜の王【557円】

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

本編に登場する人物の挿絵イラストも無く、表紙も抽象的なイラストに収まっているラノベ作品って珍しいんじゃないだろうか。でもそのお陰で久しぶりに自由なイメージで人物を思い描けた気がします。登場する人々がみな良い人なんですよね。対立することはあっても、それは各々の信念のための結果であって、相手が憎くての行動ではない。魔王であるフクロウでさえ『悪役』らしいことはしてないし。ただあまりに綺麗すぎてラストの大団円も、ある程度読めてしまう程のベタ具合がマイナスか。ミミズクとフクロウの交流ももう少しエピソードが欲しかったな。でもとても読みやすく、内容も含めて絵本のような作品でした。